フレーシュ・ワロンヌ2013(UCI WorldTour)-Review

アルデンヌクラシック随一の上り「ミュール・ド・ユイ(ユイの壁)」。

最大勾配26%と、まさに激坂ハンター頂上決戦ともなるのがフレーシュ・ワロンヌの特長。

そして、今年もユイの壁で勝負が決することとなります。

 

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フレーシュ・ワロンヌ2013(UCI WorldTour、バンシュ~ミュール・ド・ユイ、205km)-4月17日

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fleche2013parcours

fleche2013PROFILimages: Flèche Wallonne

 

【結果】

1.ダニエル・モレノ(スペイン、カチューシャ) 4:52:33

2.セルジオ・エナオ(コロンビア、Sky) +03″

3.カルロス・アルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +03″

4.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +03″

5.ミカル・クウィアトコウスキ(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +03″

6.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +08″

7.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +08″

8.イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +08″

9.バウク・モレッマ(オランダ、ブランコ) +08″

10.リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +08″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

レースは、序盤に逃げた3名が最大で約10分のリード。

さほど危険な選手たちではないため、メイン集団は容認。

集団は優勝候補筆頭のフィリップ・ジルベール(ベルギー)を擁するBMCレーシングチームが主にコントロール。

 

ゴールまで残り50kmを切った時点でメイン集団は逃げていた3名を吸収。

直後にアタックしたのは、ローレンス・テンダム(オランダ、ブランコ)とロメン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)。

その後、バルデに代わり、今シーズン好調のシモン・ゲスク(ドイツ、アルゴス・シマノ)が合流。

メイン集団は、以前BMCがコントロール。

 

いよいよ残り10kmを切ると、ペースの上がったメイン集団は先頭の2人を吸収。

BMC、サクソ・ティンコフ、アスタナ、カチューシャなどが先頭付近に密集し、スプリントさながらのポジション争いを展開。

そして、有力選手たちが前方に位置取り、いよいよ最後のユイの壁へ。

 

ジルベールを中心に各選手様子を見ながらの上り。

残り700mで猛然と飛び出したのはベタンクール。

この動きに有力選手たちはお見合い状態に、一方のベタンクールは勢いに乗り差を広げて逃げ切りの態勢に。

 

たまらず押し出されるように追ったのはジルベール。

しかし徐々に失速すると、残り150mでモレノがジルベールをパス。

そして残り100mでベタンクールも抜き去ると、そのままのスピードに乗ってガッツポーズでゴール。

FW2013fnPhoto: A.S.O.

 

モレノ同様、最後に追い込んだエナオが2位、決定的な動きを見せたベタンクールは4位以下の追い上げをかわし3位でゴール。

FW2013fn2Photo: A.S.O.

 

このレースで今シーズンの春のクラシックは最後となるペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール)は12位、そして力尽きたジルベールは15秒遅れの15位に終わっています。

 

 

【戦評】

cyclist連載「週刊サイクルワールド」にて、フレーシュ・ワロンヌのレース分析を書かせてもらいました。

まずはこちらをご覧いただけますとありがたいです。

 

番狂わせとは言わせない アルデンヌクラシックで主役の座をつかんだ“伏兵”たち

 

“名脇役”のモレノが優勝した今回。

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)を支える選手のイメージが強かったものの、ついにクラシック制覇。

これまでは勝負どころギリギリまでロドリゲスをアシストするケースが多かっただけに、本来持つ急坂への適性をここで発揮した形。

もっとも、ロドリゲスが先のアムステルゴールドレースでの落車による怪我もあり、今回は普段とは逆の形でロドリゲスからのアシストが上手く機能。

最後のユイの壁は、中盤までロドリゲスのペースメイクで脚を貯め、ジルベールが動いた段階でその後ろに付けて飛び出すタイミングを窺うクレバーな走り。

力の使いどころをわきまえた結果とも言えそうです。

 

アウトサイダー的存在だった若手コロンビア勢がツー・スリーフィニッシュ。

ブエルタ・アル・パイス・ヴァスコで急坂への適性を示していたエナオは、それに違わぬ走りで2位。

モレノが飛び出した場面は、付き位置にいながらもパワーの差が出て対応できず。

ユイの上りに入ってからしばらくポジションが悪く、モレノの付き位置に入るまでに若干脚を使ってしまった感。

それでも最後に追い込んでの2位は、底力があることを証明。

そして、勇気ある飛び出しを見せたベタンクールは殊勲の3位。

エナオ同様、バスクで強さを見せていた1人。

惜しくも勝利は逃したものの、有力選手たちの隙を見抜いて勝負に出た点は大いに評価して良いでしょう。

 

今年も上位入線のマーティン、今シーズンブレイク中のクウィアトコウスキ、復調傾向のアントンなど、上位リザルトには数々の好材料が。

怪我を押して参戦したロドリゲスの6位もさすがの結果。

 

一方で、注目されたサガンは、タイトなスケジュールによる疲労や、コースの難しさがリザルトに現れたか。

それでもユイの上りでジルベールの後ろを確保するなど、可能性は十分に示したと言えそう。

また、ジルベールは押し出される形でベタンクールを追走し、結果失速。

この後に控えるリエージュ~バストーニュ~リエージュで復権なるか。

 

なお、女子レースではマリアンヌ・フォスが優勝しています。

 

FW2013pdPhoto: A.S.O.

 

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フレーシュ・ワロンヌオフィシャルサイト http://www.letour.fr/indexFWH_us.html

 

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